『いびつ』ってマンガ、三分の一くらいは家の中の場面です。

そして、あんまり広くもない家が舞台なんですけど、

どうやら実在する家の3Dデータが使用されているらしく、非常にリアルであり、

また、家の個性つまり住んでいる人がどんな生活をしていたのかを垣間見ることが可能です。

 

主人公の柿口さんは、両親が失踪した後祖父の家に引き取られたという設定です。

昭和30年代くらいのスタイルでしょうか?

最近のつまらない建売住宅の間取りと異なり、増改築を繰り返した昭和の家のいびつな間取りは、それだけで物語の可能性をはらんでいます。

 

 

柿口家の一階を自分で見取り図風にしてみました。

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まだ二階の方はこれから書きます。

で、二階の間取りの方は題名の『いびつ』のそのままに歪な間取りなのですが、

一階の方は、まだ普通の間取りです。

で、まだ普通なのですが、

この家、おそらく風呂場を増築したために家の間取りがゆがんでしまった様です。

普通の日本家屋は、大黒柱を中心に和室が四つ田の字型に並ぶものですが、(おそらく風呂場を増築したために)風呂場の前の和室の間取りがものすごく変ですし、実のところマンガを仔細に何度もチェックしてもどうなっているのかよく分かりません。

 

また、コタツのある部屋についても本当のところ、四畳半なのか三畳なのか場面場面で異なるようですし、テレビの置かれているくぼんだ個所も変。それにテレビの隣の襖は二枚でなく、一枚で、それもスライドできず壁の代わりになっているのが歪です。

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もしかすると二階部分も増築されたもので、本来はとてもシンプルな家だったのかもしれません。

 

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なんで、見取り図なんか書いてみようと思ったのかというと、

『いびつ』が好きすぎて困るというのもありますけど、

基本的にこの柿口家は、畳敷きの部屋で構成されているので、間取りを把握しやすいというのがあります。

そして、おそらくですが、マンガが建築の間取りを決める3Dソフトを使っているのでしょうが、それにより、畳のヘリの線を見ただけで、家のどこにいるのかさえ分かるようになってしまうというのは、なかなか楽しいものです。

このマンガに使用される家のデータは、ところどころ粗があるようなのですけれど、本来リアルなものですから、

この家の構造を頭に入れておくと、柿口さんと円が自分の頭の中でよりリアルに動き出すようになります。

 

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畳から類推するに柿口さんの身長一メートル程度。

 

 

 

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タツの置いてある部屋が三畳?で狭すぎるので、コタツで寝るときは頭が隣の部屋にはみ出す。

これって風水的には大凶です。

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